一般インクジェットメディア

インクジェットメディアとは

インクジェットメディアとは、インクジェットプリンターで印刷するフィルムのことをいいます。インクが定着しやすい仕様となっています。大きさは、幅1.3m前後、長さは50m前後が多く、20m程度のものもあります。ロール状に巻かれており、着物の反物に似ているからか、「原反(げんたん)」という言い方をします。材質は塩ビが主流で、その他、アクリル系等もあります。

インクジェットメディアの主要メーカーは数社あり、各社とも、耐候性や曲面追従性、易施工性、再剥離性によって様々なフィルムを上市しています。

同じように曲面追従性や易施工性をうたっていても、メーカーにより特徴があり、貼ってみると、より追従しやすい、より貼りやすい等の違いがわかります。使用環境等に応じて使い分けています。

一般的な白・透明のインクジェットメディアを「一般インクジェットメディア」として扱っています。その他、「反射フィルム」や「粗面用フィルム」等の各種フィルムを扱っております。

一般インクジェットメディアの種類

弊社で常備している一般インクジェットメディアのラインアップです。厳選し、長期にわたり使用しています。材料を原因とする不具合は特段生じておりません。

 耐候性曲面追従易施工性再剥離性色・ツヤ備考
長期ラッピング用約5年3次○
2次○
 
長期・易施工・
再剥離
約5年3次△
2次○
車両マーキング標準
長期・易施工約5年3次×
2次○
×標準仕様(用途指定のない場合)
長期・再剥離約5年3次×
2次○
×透明 
長期約5年3次×
2次○
××
透明
粘着力は強め
中期・易施工・
再剥離
約3~5年3次×
2次○
販売用・ノベルティ・コーションラベル標準仕様
再剥離・弱粘着約3~5年3次×
2次○
×粘着力も弱めで剥がしやすい

 

耐候性

屋外使用での耐久性になります。屋外の垂直面で使用した場合に目立った色あせやひび割れ等が生じるまでの年数や「長期」等のことばで表記します。

年数は目安としてお考えください。劣化の主な原因は紫外線ですが、使用状況により、太陽光の紫外線の浴び方は様々です。屋外看板であれば方角で変わってきますし、車両であれば、日中に常に乗車するのと、屋根付きの車庫に入っているのとでは異なってきます。また、保証するものでもありません。

曲面追従性

2次曲面や3次曲面になじみ、かつ、時間がたっても剥がれにくい性質のことをいいます。

車両ラッピングではバンパー等の3次曲面に貼らなければなりません。柔軟性が求められますが、あまり柔らかすぎると施工がしにくくなります。

また、塩ビは経年により収縮します。凹になった3次曲面にはると、収縮により、凹部が凸部に引っ張られ、被着面から離れようとする力が生じます。収縮度合いの少なさ=寸法安定性が求められます。

易施工性

ステッカーを貼る際にやっかいなのが「気泡」です。貼付け面とステッカーの間に空気が残り、プクッと膨れます(針やカッターでつついて空気を抜きます)。どんなにベテランの職人でも、温度や面積にもよりますが、気泡をまったく入れずに貼るのは至難のワザです

易施工性のあるフィルムは、粘着剤に細かな溝がタテ・ヨコに入っていて、貼る際に空気がミゾに沿って抜けてくれるのでどなたでもキレイに貼ることができます。

易施工性のあるフィルムなら、貼り慣れない方でも気泡をいれずにキレイに貼ることができます。

再剥離性

剥がした際に糊残りの少ないタイプになります。通常の粘着剤のフィルムの場合、貼ってから数年経過後に剥がそうとすると、表面の塩ビの層だけが剥がれて粘着剤だけが全面に残る場合があります。再剥離タイプなら、糊残りが少なくてすみます。

再剥離性は通常1~2年程度です。例えば、屋外耐候5年で再剥離性があるフィルムの場合、1~2年で再剥離性はなくなります(剥がそうとすると粘着剤は残りやすくなる)が、そのまま貼ったままにしていても耐候性は5年となります。

また、インクジェットメディアの中には再剥離性5年をうたっているフィルムもあります。

一般インクジェットメディアの色、白または透明です。白または透明のフィルムに大判のインクジェットプリンターで印刷してステッカー製作していきます。

弊社インクジェットプリンターは、鮮やかなオレンジやグリーンも表現PANTONEカラーの98.2%をカバーします。メタリックの表現も可能です。

従来、インクジェットプリンターは混色のため、鮮やかな色、特に鮮やかなオレンジは表現できませんでした。

弊社プリンターは通常の6色(C・M・Y・K・LC・LM)の他、グレー・オレンジ・レッドを搭載。色彩豊かに表現します。

PantoneやDIC、日塗工の色見本帳やBUS車体色、マンセルブックも備え、色指示に対応可能です。

ツヤ

イングジェットプリンターで印刷してから、通常は保護用のラミネートフィルムを全面に貼ります。このラミネートフィルムににグロス(ツヤあり)とマット(ツヤけし)があります。いずれか選択することができます。特段のご指示がなければグロスで製作いたします。

製作可能なステッカーの種類

プリント系の「プリントステッカー」「フチカットステッカー」「ステッカーシート」はすべて製作可能です。用途等によって使い分けます。

カッティングステッカーについては、マーキングフィルムが適しています。

各種インクジェットメディア

一般インクジェットメディアの他、様々なフィルムを取り扱っております。用途に合わせてお選びください。

  • 反射フィルム
  • 粗面用
  • ワンウェイ
  • アクリルフィルム